一般社団法人 日本フィットネス産業協会

Library

経営戦略とトップマネジメント

FIA-NEWS7月号(2026/7/21) TOPICS記事より

経営戦略とトップマネジメント

《パネリスト》
秋元 巳智雄
株式会社ワンダーテーブル代表取締役会長/
株式会社ヒューマックスエンタテインメント代表取締役社長

《ファシリテーター》
吉田 正昭
一般社団法人 日本フィットネス産業協会専務理事

  外食事業を手掛けるワンダーテーブル会長の秋元氏は、現在はグループ会社であるヒューマックスエンタテインメントの社長も務めている。外食業界のコロナ禍からの回復の経緯やエンタテインメント業界の現況、中期経営計画の策定方法やビジョン、ブランドと組織の戦略、さまざまな業界団体での活動まで、経営者としてトップマネジメントの戦略と心構えを聞いた。

吉田 皆さま、こんにちは。本日お話いただくのはワンダーテーブル会長である秋元巳智雄さんです。外食産業であるワンダーテーブルの社長を長年務められるなかでエンタメなどの新しい事業を立ち上げ、現在は会長をされています。ルネサンスの創業者である斎藤敏一さんが会長をされていた、日本ホスピタリティ推進協会の現在の理事長でもあります。

 昔からよく知っていますが、秋元さんはお人柄が本当に素晴らしい方です。秋元さんの店に食事に行く機会があり事前に連絡したところ、秋元さんは出張中でその日はお会いするのは難しいという話だったのですが、当日、出張帰りの秋元さんがキャリーバッグを持ったまま顔を出してくださったんです。素晴らしいホスピタリティで、感動しました。それも「してあげた」ではなく、普通にいつもの秋元さんのままなんです。

 コロナ禍では飲食業界の重鎮方と業界を引っ張ってこられて、我々の業態とも近い苦労もされております。今日は飲食で培われたことやエンタメ、ホスピタリティを含め経営戦略とトップマネジメントについて貴重なお話を伺いたいと思います。秋元さん、よろしくお願いいたします。

 

秋元氏のプロフィールとグループ会社概要

 皆さん、こんにちは。ご紹介にあずかりましたワンダーテーブルの秋元です。吉田さん、過分なご紹介ありがとうございます。毎回お店に顔を出すわけではないのですが、たまたま間に合ったので、ご挨拶させていただきました。あの日のことは私も忘れていません。今回は業種が全く違うので、皆さまの参考になるかわかりませんが、私はいくつかの事業をしておりますので、経営者として、トップとしてどのような考えで会社をつくっていくのか、人をつくっていくのかということは、どの産業でも一緒だと思います。少しでも皆さんのお役に立てればと思っております。

 ワンダーテーブルの社名は、ワンダーとレストランにはテーブルがつきものでということで、それらを合わせた造語です。社名に戦略が込められています。私たち働く側がワクワクしながら働き、テーブルでお客さまにもワクワクしていただく、そんなテーブルを増やしていきたいという思いでこの社名をつくりました。

 プロフィールからお話しさせていただきます。

 私はもうすぐ 57歳です。趣味は旅行、映画、トライアスロンで、特にトライアスロンは長く取り組んでいたのですが、頸椎の病気をして走れなくなってしまいました。先月はハワイのレースを我々の仲間が主催していたので、自転車で20㎞だけ走ってきました。アイアンマンも完走をしております。スイム3.8㎞、自転車180㎞、その後フルマラソンで計17時間くらいかけてゴールしました。40代の頃の話です。

 私はCEOというのは 3種類あると思っています。1つはアントレプレナー、起業家です。2つ目はファミリーで、2代目、3代目と子供が継いでいくケースです。外食はアントレプレナーとファミリーのCEOが多いです。3つ目はプロフェッショナル。私はアントレプレナーでもないし、親がつくった会社に入ったわけでもありません。このグループに30年前に入り、現在は3つの会社の役員をしています。

 私は埼玉県の草加市という東京に面したところで生まれ育ちまして、15代続く地主の次男坊です。古い家庭環境だったこともあり、「巳智雄は次男坊だから将来は家を出てく身だ」と言われて育ちました。いまちょうどW杯が盛り上がっていますが、小学生から中学生までサッカーが好きで一生懸命やっていました。人気者で(笑)無駄に敷地が広いので、しょっちゅう家に男の子も女の子も友達がたくさん来ていました。みんなが集まってきているのを見て、親戚のおばちゃんからは「巳智雄は商売が向いているんじゃない?」みたいなことを言われていました。

 実家はライフワークとしてお米や野菜をつくっていて、今でいうスローフード、地産地消のような生活をしていました。そういう意味では、食というものをとても大切にする家で育ったのです。それもあって、19歳でプロントでアルバイトをした時に、食と商売にピンとて、これは自分の天職なんじゃないかと思いました。

 学生時代は映画が好きで、毎週日曜日は銀座に映画を見に行っていました。大学生になりアルバイトするなら銀座がいいと思い選んだ店が、プロントの1号店でした。二毛作のカフェアンドバーというコンセプトで、19歳でアルバイトを始めて、20歳の時には飲食で食べていこうと決めていました。ご縁もあって、サントリーのグループである飲食コンサルティングの会社に入社し、その後現在のグループに入社しました。本日は、私が会長を務めている外食企業のワンダーテーブルの話をメインに、社長をしているヒューマックスエンタテインメントの話もさせて頂きます。

 

業界団体で幹部を歴任大学では講座も担当

 私はいま経済同友会で幹事をしており、今日もこちらに来る前に同友会の幹事会に行っていました。古い家に育ったからなのか、小さい時から父親や母親が一生懸命働いて地元に尽くしているのを見ていました。親から受けた教育というのはとても大切です。私利私欲のためではなく、一生懸命働いて人のため、世の中のためになるということが大切なんだと小さい頃から両親の行動を見て感じておりました。朝8時から政策提言を考えるために議論するなど、社業以外の業界団体に関することは全てボランティアです。1円も給料はいただいておりません。むしろ経済同友会は、会費や幹事費用を含めると高額な出費があります。しかし、少しでも外食産業や広い意味でサービス産業のためになるよう、さまざまな活動をしています。

 同友会では、前期までサービス産業活性化委員会の副委員長をしておりました。日本の外食産業で一番大きい団体である日本フードサービス協会(JF)の理事も長くやっておりまして、先月からは副会長をしています。さらには、先ほどご紹介いただいた通り、ホスピタリティ推進協会の理事長就任が先般の総会で決まりました。理事長として、ホスピタリティ産業を盛り上げていきたいと思っています。

 最近ではさまざまな大学で寄付講座を持つこともあります。コロナ禍以降、外食は不安定な業界というイメージが強く、大学生にとって飲食はアルバイトをするところであって、就職したい業界ではないようです。立教大学の観光学部や明海大学のホスピタリティツーリズム学部などで講義させてもらうことによって「飲食にもまともな会社があるぞ、魅力的なビジネスだぞ」と啓発しております。私はいま外食だけでなくさまざまな仕事をしていますが、若い人たちが憧れる、働きたい産業にしていきたい。それが私の社業以外の人生のミッションだと思って活動をしています。

 

記事を最後まで読むためには、会員ログインが必要です。

会員ログイン

※ 新規登録はFIA会員企業・団体所属の方に限ります。
※ 会員企業・団体所属の方は企業管理者様へお問合せもしくは、「新規アカウント登録はコチラ」をクリック。
※ ご自身の所属されている企業・団体が、FIAへ加盟しているか確認されたい方は
「正会員はコチラ」「賛助会員はコチラ」で検索いただけます。

 

 

シェアする: