「健康経営」講座 後編 実は誤解の多い、健康経営
FIA-NEWS1月号 (2025/1/15)
「健康経営」講座 後編
実は誤解の多い、健康経営
あらためて学ぶ健康経営の基礎知識 その②
前号に続き、今回も「健康経営」の本質を正しく理解するための講座をお届けします。解説は、フィットネス事業者として健康経営支援に先駆けて取り組む株式会社ルネサンスの執行役員、樋口毅氏です。樋口氏はNPO法人健康経営研究会の理事として日本の健康経営を牽引すると共に、健康長寿産業連合会および健康経営会議の事務局長も務めています。後編では、特にフィットネス業界における健康経営の活用法に焦点を当て、その実践的なアプローチについてお話をうかがいました。
樋口 毅
株式会社ルネサンス 執行役員健康価値共創部 部長
NPO法人 健康経営研究会 理事
公益財団法人 健康・体力づくり事業財団 理事
健康長寿産業連合会 事務局長
健康経営会議実行員会 事務局長 他
高齢化を進化するエイジズムからエイジフレンドリーヘ
高齢化社会における企業と個人の関係変化
前号でも述べたように、今後の社会では、終身雇用型から兼業・副業、フリーランサー化といった雇用の流動化が進み、企業と個人の関係はパートナーシップ型へと変化していくと予測されます。一方で、企業にとって現在進行している課題として、従業員の高齢化が挙げられます。働き手の高齢化が進む中で、こうした柔軟な雇用環境の整備は、企業にとって不可避の課題となっていくでしょう。
フィットネスクラブ業界を振り返ってみると、フリーランサーとして活動する契約インストラクターとのパートナーシップ構築にいち早く取り組んできました。このため、雇用の流動化への対応においては他業界よりも一歩先を行っているといえるかもしれません。しかし、今後さらに重要になるのは、働く人々が健康であることです。たとえ80歳を超えたとしても社会に貢献できる人材を育成するためには、健康への投資が必要不可欠です。
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