事業計画

 

事業計画

2024年度事業報告書(第38事業年度)
(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

【業界環境の総括】
2024年度はポストコロナの新しい生活様式の定着や、社会情勢の構造変化を受けて進化する業態多様化(異業態とのシナジー強化、低価格なサービス提供等)と向き合いながら、各事業者はそれぞれにおいて明確な成長の方向性を定めることでさらなる事業の延伸を図っていくこととなる。
コロナ禍前からの従来通りの取り組みを踏襲する流れでは、経営の好転は厳しいと考えられ、新しい市場を創造していく対応が求められると考えられる。
そうした状況を鑑みると、FIA自体がその組織のあり様や取り組みを変革することで、業界環境変化に即した加盟企業の事業活動に沿った支援を構築できる団体を目指していくことが今後求められる。
そのために今年度は、FIAの今後に関する中期的計画策定に着手しながら、優先的に資源をかけるべき取り組みを整理し、会員企業における加盟価値の強化を図ることを目標として、定款に示すFIA事業項目に則した事業計画を策定した。

 

【定款第1章第4条第1号関連事業】(公益事業)「フィットネス産業及び国民の健康に関する調査研究」

1. 調査研究活動と新たに取り組む事業成果を連動させることにより、FIAの事業活動の価値の向上を具現化する。
昨年度に続きフィットネス体力テスト実施者の成果の分析に注力し、スポーツ庁への継続的な情報提供を行うことで、国のスポーツ参加率向上への取り組みとの連携を継続する。

2. その他、必要に応じた業界課題対応に寄与するアンケート調査等の実施。及び行政や学会、シンクタンク等が実施するフィットネス産業を対象とする調査研究などへの共同参画及び協力を行う。

【定款第1章第4条第2号関連事業】(公益事業)
「フィットネス産業及び国民の健康に関する研修会及びセミナーの開催」

1.Web等を活用したビジネスセミナーや座談会等を実施。こまめでアップデートな情報提供を行う。

2.総会、賀詞交歓会等、FIA会員関係者が一堂に会す機会に於いて、セミナー等の機会を提供し、各社の事業の延伸に寄与する情報提供を行う。
(テーマ設定の方向性)
・社会情勢の構造変化を受けて進化する業態多様化などの経営環境の変化と向き合いながら加盟企業各社がさらなる事業の延伸を図っていくことに寄与するセミナー

3. 業界セミナー・催事への支援
(1) SPORTECへの特別協力
スポーツ・健康産業の展示会である『SPORTEC(スポルテック)』に於いてFIAは実行委員会の一員として参画すると共に、「特別協力団体」として継続して参画する。そうした立場からフィットネス産業の延伸に寄与するセミナーの提供、展示会出展社募集促進及び集客推進に積極的に寄与する。
また、健康・体力づくり事業財団認定資格更新に係るセミナーへの継続更新単位申請業務の協力を行う。
①セミナーについては各社が求める情報素材の提供ができる様、SPORTEC(スポルテック)事務局が求める方向性をベースに、テーマ設定前段階において執行理事との情報交換を行い、タイムリーかつ有意義な内容となるよう取り組む。
SPORTEC2024東京 : 7月16日(火)~18日(木)
SPORTEC2024福岡 :12月17日(火)~19日(木)
②展示会出展社募集促進並びに集客
③FIA情報提供ブースの出展

(2) その他フィットネス産業振興に寄与する業界各催事の後援(予定)
①スポーツ産業学会総会(学会)   ②ライフスタイルビジョン(展示会)
③アクアフェス(水祭)(研修会)  ④ アクアフィットネス国内総会(研修会)
⑤ダイエット&ビューティーフェア・スパ&ウェルネスジャパン(展示会)
⑥フィットネス・スポーツ業界リクルートフェア(学生向けフェア)
⑦国際スポーツ&ウェルネスウィークエンド(世界規模フィットネスイベント)
他、要請に応じ理事会にて審議決定。

4. 地域拠点づくり活動としてのセミナー
地方加盟企業への情報提供を目的としたセミナー開催や会員獲得活動を効果的かつ活発に展開するため、年間を通じて、各地域の既存フィットネス関連団体との連携強化に引き続き取り組む。
(主な提携協議会、協会等)北海道スポーツクラブ連絡会/みちのくフィットネスクラブ協会/北陸フィットネスクラブ協会/FIA東海地区連絡会/広島県フィットネスクラブ協会/九州スポーツクラブ協議会、他

【定款第1章第4条第3号関連事業】(公益事業)
「フィットネス産業及び国民の健康に関する情報の収集及び提供」

1. 情報の収集と提供
(1)FIA NEWSの発行による国内外の業界関連情報の提供を行う。

(2)Health&Fitness AssociationやEURO ACTIVE等の海外業界団体との継続的連携強化。
極東地域を代表するフィットネス関連業界団体として、海外業界団体との情報共有、会議体への参加交流を図り、会員への情報共有を図る。

2.ホームページの改修(昨年度からの継続対応)
加盟企業の事業活動の促進に寄与するに情報提供と収集、発信などの機能向上に関わる改善を継続し、会員の加盟価値向上を図ると共に、フィットネス産業の周知や新規会員の獲得にも繋がる広報力の強化を図る。
(1) トップページの刷新
(2) 新たに掲載したライブラリー機能修正
(3) 加盟店舗検索機能の統合と強化
(4) 掲示板機能の改善

【定款第1章第4条第4号関連事業】(公益事業)「フィットネス産業に関する消費者保護の推進」

消費者からの問い合わせ対応(随時実施)
事務局業務の一環として、消費者及び消費者センター等の消費者団体等の関係機関からの要望・質問等に必要に応じて対応。加盟クラブ事案については当該担当者へ連携し、必要に応じてアドバイスを行う。

【定款第1章第4条第5号関連事業】(公益事業)
「フィットネス産業及び国民の健康に関する関連機関との連絡及び協調」

(前提)
フィットネス体力テスト事業に於いては、国や自治体が長年課題として持っている“運動の継続”というテーマに対して引き続き有効性の高い取り組みであるという位置づけの強化をはかるため、スポーツ健康産業推進議員連盟、経済産業省、スポーツ庁との連携を継続し、国の重要施策の一つになるような働きかけに注力する。特にフィットネス体力テスト実施者の成果の分析に注力し、スポーツ庁への継続的な情報提供を行うことで、国のスポーツ参加率向上への取り組みとの連携を継続する。

1. 国の運動部活動地域移行の取り組みに於いては、関係する団体や多様な組織の中で、フィットネス産業も有機的な役割の一端を担えるよう、スポーツ庁との継続的な連携を図る。

2. 現在、教育活動の一環として指導されている水泳の授業廃止に関する議論が自治体や国で高まっていることを受けて、その継続の必要性と民間の活用に関する可能性について、スポーツ健康産業推進議員連盟等へのロビー活動を行う。

3. 日本版DBS導入に関する法案が閣議決定されたことを受けて、フィットネス産業においても情報収集を進め、業界団体として必要であれば対応を検討する。

4.施設認証制度の関する国、自治体への認知向上に向けた取り組みを強化。
(1)お客様が安心して通えるクラブの“安心・安全の証し”という主旨の定着化を図ることで認証制度の価値を高める。
(2)消費者庁が進める運動指導現場の安全性確保に向けた取り組み強化に連動し、FIA加盟クラブの安全性の鮮明化を図る。

5.国の要請に対する調整・実務及び広報
(1) 経済産業省、スポーツ庁等、国の健康施策・関連情報のFIAニュースを通じた広報。
(2) 特定サービス産業動態速報調査(月次)・経済センサス調査・経済構造実態調査依頼に対する加盟企業に対し呼びかける。
(3)経済産業省が主幹として進める『健康寿命延伸産業創出事業』におけるヘルスケアサービスガイドラインに関する検討会への積極的参加を継続する。
(4)国の健康施策に果たすフィットネス産業の重要性を行政並びに、関連する多様な業界の団体、企業に対して浸透させ、フィットネス産業領域の拡大を図る。

6.東京都との官民協働事業への参画
(1)東京都のスポーツ啓発事業への協力を継続
(2)東京都福祉保健局からの提供情報を会員宛発信

7.各種スポーツ関連団体との連絡及び協調
(1)関係団体及び協議会への参加
①(公社)スポーツ健康産業団体連合会(理事派出)
②健康日本21全国連絡協議会・健やか生活習慣国民運動実行委員会参加
③(一社)日本スイミングクラブ協会、(公社)日本テニス事業協会等、関連諸団体との情報交換

(2)関係団体(資格認定団体)との連携
①(公財)健康・体力づくり事業財団
②(公社)日本フィットネス協会
③(NP0)日本健康運動指導士会
④(NP0)NSCAジャパン  その他

(3)(公社)日本医師会 健康スポーツ医学委員会(委員派出)

8.音楽著作権管理団体との折衝
(1)JASRACとの連絡調整
①楽曲使用料算出データ収集業務省略化システム改善継続
②Webを活用したリモート配信レッスンにおける楽曲料金精算システムの交渉

(2)著作権管理団体NexToneとの管理楽曲使用料支払に関する連絡・折衝

9. フィットネス事業に関する海外情報の収集と提供
(1)Health&Fitness Associationとのパートナーシップ協定に基づく情報収集と発信及び海外業界団体との連携の継続
(2)FIAニュース・セミナー等を活用したHealth&Fitness Association発信の情報の会員への共有
(3)グローバルフェデレーションミーティングへの参加(Health&Fitness Association主催)
(4)海外フィットネス関連情報収集とFIA加盟企業への共有
(5)Health&Fitness Associationコンベンションへの参加とFIA会員企業参加者の現地サポート
(6)FIBOやRIMINIWELLNESS等ヨーロッパのフィットネスコンベンションへの参加に併せたHealth&Fitness Association以外の国との交流・情報共有及び参加するFIA会員企業のサポート

【定款第1章第4条第6号関連事業】(特別会計事業)
「フィットネス産業従事者に対する技能検定試験及び関連事業の実施」

1. フィットネスクラブ・マネジメント職種技能検定受検推進
(1)ホームページ及び連動した印刷物の刷新
①FCMホームページにて、FCM受検推進者(経営者及び人事教育担当)及び受検対象者へFCMの有用性、魅力を伝えるコンテンツを掲載し、適宜更新する。
②FCMスポーツ系 ・トレーナー系(柔道整復師等含む)専門学校及び大学スポーツマネジメント系学科へ送付する。

(2)団体受検見込みの大学校及び専門学校
団体受検見込みの大学校及び専門学校と受検申請調整・授業化・集中講座等について打ち合わせ、受検者増へ啓蒙し、早期受検申請確定を推進継続する。

(3)FIA会員企業のマネジメント人材育成におけるFCM活用を相談、提案、支援する。

2.フィットネスクラブ・マネジメント技能士の活躍推進
(1)技能士の活躍に資する情報提供、ツール提供のため、アンケート、インタビュー等を継続実施し、ニーズ把握の上、活躍を支援する仕組みを構築する初年とする。

(2)技能士同士の啓発、交流を促進し、さらなる技能向上につながる技能士会運営を行う。

3.試験実施計画
(1)2024年度技能検定告知開始:2024年4月12日

(2)受検申込み受付期間:2024年7月28日~10月4日
但し、団体申込みは7月より案内を開始する。
試験日及び試験都市(全国12都市)は以下のとおり

試験日

対象級

試験開催都市

2024年11日24日 1級 (学科試験) 札幌・仙台・金沢・東京・横浜・名古屋・大阪・岡山・広島・松山(愛媛)福岡・那覇(沖縄)
2024年11日24日 2級(学科試験・
実技試験)
札幌・仙台・金沢・東京・横浜・名古屋・大阪・岡山・広島・松山(愛媛)福岡・那覇(沖縄)
2024年11日24日 3級 (学科試験・
実技試験)
札幌・仙台・金沢・東京・横浜・名古屋・大阪・岡山・広島・松山(愛媛)福岡・那覇(沖縄)
2025年2月23日 1級(実技試験) 東京・大阪

 

4.受検者計画

受検者数
a+b
a学科・実技
両方受検者数
bどちらかのみ受検者数*
1級 142 100 42
2級 480 380 100
3級 1,820 1,720 100
合計 2,442 2,200 242

*どちらかのみ受検は、既にどちらか合格済で、残りを再受検

5.2024年度試験事業・普及事業収支
(1)試験事業
①技能検定委員の65名体制を維持し、受検都市・会場数・1級実技受検者の増加に対応する。
②各試験受検料を値上げする。 3級 各800円 2級 各500円 1級実技4,000円
③各企業の人事部等と連携して、店舗責任者及び副責任者への2級取得を促進する。
④技能士会、FIAニュース等を充実させ、3級→2級、2級→1級受検を促進する。

(2)普及事業
①公式テキスト、過去問集の各新版の発行、学校等への年度内発売開始する。
②専門学校の教材としてベーシック公式テキスト+過去門解答解説集セットを推奨販売し、合格率向上につなげると共に、一般受検者へもセット販売推進し、販売単価を高める。
③スポーツマネジメント学科を持つ大学教員へ、当検定の理解促進、学生受検の啓発を強化継続して実行する。
④技能士会として、1級技能士、2級技能士、3級技能士の学習継続、組織を超えた交流の場を提供し、技能士会会費にて運営を一部負担する。
⑤ホームページ拡充及び印刷物作成送付費用を計上する。

(3)総合収支
試験事業単独収支58千円、普及事業と合わせた総合収支1,328千円で計画

【定款第1章第4条第7号関連事業】(収益事業)
「その他会員相互の情報の交換及び各社の繁栄に寄与する事業」

1.FIA総会事業の会員交流パーティー(2024年6月17日予定)
2.賀詞交歓会の開催 (2025年1月予定)
3.正会員相互の情報交換の場の設定
4.業界課題整理及び共有の重要な機会として分科会を設置

【定款第1章第4条第8号関連事業】(公益事業)
「国民の健康増進に寄与することを目的としたキャンペーン及びイベントの開催」

主にフィットネス参加者を増やすための啓発、フィットネスが国や自治体の健康づくりに活かされることにつながる活動は事業活動分野に於いては重要であることから、以下の取り組みを実施する。

1.フィットネス参加者の拡大を目的とした新たな取り組み
フィットネス体力テスト事業は日本国民の運動参加率向上に寄与することで、国の健康度を上げていく取り組みとして、極めて重要な民間主導の事業としてFIA加盟正会員企業全社の取り組みによって成果を出していかなければならない。
フィットネス体力テストが健康診断と同様に普及し、適切な運動(フィットネス)の実行が促進され、適切な運動が全国規模で日常化することを目指す。
今年度はフィットネスクラブ既存顧客(個人・法人)に対するアプローチに加えて、健康保険組合加入者や自治体での活用をさらに促進させるための取り組みを図ることで、参画する企業の収益向上に貢献し、さらなる参画を促す。

2.広報活動の取り組み強化
FIAが行うべき広報活動の価値についてあらためて見直し、業界団体ならではの情報発信、広報活動を行う。

3.マスターズスイミング大会の開催
前年度よりFIAマスターズスイミング選手権大会を“関東大会”として開催し、FIA主催マスターズスイミング大会の浸透と参加拡大を通してマスターズスイマーの定着を高める。
(1)「FIAマスターズスイミング選手権2025春季関東大会」の開催
開催日:2025年3月8日(土)~3月9日(日)
主 催:(一社)日本フィットネス産業協会
後 援:経済産業省・スポーツ庁・千葉県教育委員会
(一社)日本マスターズ水泳協会 /(一社)千葉県水泳連盟
特別協賛:ミズノ(株)
公 認:(一社)日本マスターズ水泳協会
会 場:千葉県国際総合水泳場
なお、本年、「FIAマスターズスイミング選手権2024秋季関西大会」は使用施設スケートリンクへの移行工事期間中のため、開催せずとした。

4.FIA全国スポーツクラブ駅伝事業再開の件
来年度の大会再開の是非を検証するための情報収集の実施。
来年度以降の検討に向けて各社スケジュールの調整等も含めて検討。

【定款第1章第4条第9号関連事業】
「その他本協会の目的を達成するために必要な事業」

1.FIA会員増強取り組み
FIA加盟による優位性並びにフィットネス産業を代表する業界団体に加盟することの必要性についてわかりやすく伝えられるようあらためて整理し、未加盟企業への訴求にあたっては対象別に的確な入会促進のアプローチを行う。

(1)新規会員加盟を促す営業活動の強化
① 既存メリットの再訴求を強化
② 加盟を呼びかける広報活動
③ 主な未加盟企業に対する個別営業

(2)未来の業界発展を支える活動として、業界における貢献者や活動を賞するアワードの設立
今年度は実現可能な規模から着手し発展させていく。

2.施設認証制度に関する国・自治体の認知向上に向けた取り組み強化
施設認証制度に関する国、自治体への認知向上に向けた取り組みを強化し、正会員企業の認証申請をさらに促進させ、FIA加盟企業を中心とした業界としての安心・安全の担保を深める。

3.定時総会の開催
開催日:2024年6月17日(月)                      (於:AP東京八重洲)
議 案:2023年度事業報告、決算報告並びに監査報告承認の件
2024年度事業計画並びに収支予算報告承認の件
役員選任承認の件

4.理事会の開催
(1)第227回理事会開催:2024年5月24日(金)            (於:AP東京八重洲)
議 案:総会議案書の件 他。
以降6月総会をはさみ、7月、9月、11月、1月、3月、5月開催予定。

5.業界共有課題への対応活動
加盟企業に於ける事業活動の現況に関するアンケート調査の実施し、その共有を図る。

6.本協会顧問弁護士による無料法律相談の実施(随時実施)
加盟クラブの要望に応じ、本協会顧問弁護士による無料法律相談を実施し、法的根拠に基づく
アドバイスを提供

以 上

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