株式会社DEECH
株式会社DEECH 小菅様
はじめに
本記事は、FIA事務局が、賛助会員である株式会社DEECH 小菅代表へのインタビュー内容をまとめたものです。エリアマーケティングの課題解決や、AIを活用したデータ分析の未来についてお話を伺いました。
トピック(クリックでスクロールします。)
- インタビューの趣旨とDEECH様の概要
- エリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)の特長と活用法
- FIA入会の経緯と団体活動の評価
- フィットネス業界の販促とマネジメントの課題
- エリアマーケティングのDXとウェビナーの展開
- 事務局の提案・認識
- エリアマーケティングの高度化とAI機能の展開
1.インタビューの趣旨と株式会社DEECH様のご紹介
事務局: 本日はお忙しい中お時間をいただき、ありがとうございます。FIAのホームページ活性化や会員企業の皆様へのメリット還元を目的として、DEECH様の事業やビジョンについてお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
小菅様: こちらこそ、よろしくお願いいたします。
事務局: 創業当初から現在の事業内容に至るまでの経緯について教えていただけますでしょうか。
小菅様: 弊社は「情報格差のない自立可能な地域経済をつくる」というビジョンを掲げ、マーケティングの民主化を目指して活動しております。
もともとはポスティング事業からスタートしたのですが、近年のマンションのセキュリティ強化や生活スタイルの変化に伴い、ウェブ広告運用やエリアマーケティング支援へ事業を拡大いたしました。さらに、従来の地理情報システム(GIS)が高額で更に操作が専門的で難しいといった理由で導入に至らなかったという課題を解決するため、導入コストを抑え直感的に誰でも簡単に操作できる自社のエリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)を開発・提供しております。
2.エリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)の特長と活用法
事務局: エリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)にはどのような機能があるのでしょうか。
小菅様: Googleマップをベースにしており、オンライン上でポスティングや折り込みチラシのエリア選定・発注、費用の自動計算などが簡単に行えます。また、顧客データを地図上にプロットして視覚化したり、500mメッシュ単位でのターゲット人口の把握、周辺の競合店舗の分析なども可能となっています。
会員管理システムから性別等の属性情報や住所情報をCSVファイルとして出力できれば、エリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)に取り込むことも可能です。

実際のエリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)画面
事務局: フィットネス業界での導入状況や課題感はいかがでしょうか。
小菅様: 大手フィットネスクラブ運営企業様の店舗をはじめ、多くのフィットネス事業者様にご利用いただいております。会員データの傾向分析やエリア選定に役立てていただいている一方で、単発の試みや見かけのコストだけで捉えられてしまい、本来リーチすべき層にリーチできていないといった課題感もあります。そのため、継続的にデータを蓄積しながらターゲットエリアの属性を理解して最適な販促媒体選定・販促施策を打っていく重要性をお伝えしているところです。
3.FIA入会の経緯と団体活動の評価
事務局: FIAに入会された経緯や、これまでの活動に対する感想をお聞かせいただけますか。
小菅様: 弊社は5年ほど前に賛助会員としてFIAに入会いたしました。他の業界団体では賛助会員が発言権を持てないケースも多いのですが、FIAは正会員の方々が賛助会員の話も親身に聴いてくださり、ビジネス上の良いご縁をつないでいただける姿勢が非常に高いと感じております。今後も継続して活動に参加させていただきたいと考えております。
4.フィットネス業界の販促とマネジメントの課題
事務局: フィットネス業界における店舗運営やマーケティングの課題について、どのようにお感じでしょうか。
小菅様: フィットネス業界では店舗責任者の方の異動が多く、店舗ごとの販促手法が平準化されずに我流になってしまいがちという課題があります。本部からは紹介客の獲得や販促効果の向上などで会員の増加を求められる一方で、現場では日々の業務が多忙でじっくりと分析や広告媒体の最適化を検討する時間が無く、結果として従来のチラシ等に頼らざるを得ないのが現状です。だからこそ、デジタルや共通のデータ分析ツールを活用し、客観的な根拠に基づいた意思決定を効率的に行える仕組みを整えることが非常に重要だと考えております。
5.エリアマーケティングのDXとウェビナーの展開
事務局: 今後のエリアマーケティングの支援や取り組みへの想いをお聞かせください。
小菅様: 単に価格が安い販促ツールの提供を目指すのではなく、自社データを蓄積し、データに基づいた分析をすることを通じてターゲットをしっかりと絞り込んだ効果的な施策を立案し、その施策に基づいたエリア設定や、コスト削減につながる根拠のある販促アプローチの重要性を広めていきたいと考えております。
6.事務局の提案・認識
事務局: フィットネス事業に関わる賛助会員企業様が、自社製品やサービスの具体的な活用方法を紹介できるようなウェビナーやセミナーをFIAとして提供していくことが重要であると認識しております。今後、賛助会員様との共同セミナー開催の実現に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
7.エリアマーケティングの高度化とAI機能の展開
事務局: より高度な分析機能や、AIの活用についても取り組まれているとお聞きしました。
小菅様: はい。夜間・昼間人口や年収階層などの基礎データ表示に加え、好調店舗と不調店舗の比較機能、地理的障害(河川や高低差など)を可視化する仕組みなどを備えています。さらに現在、生成AIを搭載したベータ版機能を開発中です。業種や店舗名を指定するだけで、エリア比較や最適な販促手法をまとめたレポートが自動生成される仕組みを目指しています。
事務局: AIを活用したセミナーも実施されているそうですね。
小菅様: はい。単なるツールの使い方にとどまらず、マーケティング思考そのものを養い、業務効率化やデータに基づく意思決定を推進するためのセミナーを展開しております。FIAの会員様向けにも、効果的なエリア設定やコスト削減につながる知見を共有できればと考えております。
事務局: 本日は貴重な話を伺うことができました。お忙しい中、お時間をいただき誠に有難うございました。
インタビュー後記
GISはエリアマーケティングの基本的な手法として広く活用されてきましたが、今回お話を伺い、デジタル化によって分析のスピードが飛躍的に高まり、地図上での可視化や分析の精度も大きく向上していることを実感しました。
従来の店舗経営や販促では、現場責任者の勘や経験に頼る場面が少なくありません。そこにAIによる客観的なデータ分析が加われば、判断の根拠が明確になり、自信をもって意思決定できる点には、大きな価値があると感じました。
現場の責任者にとって、日々の営業分析にどれだけ効率的に時系列データを取り込めるかは重要な鍵となります。多くの事業所ではすでに会員管理システムに住所や属性情報を蓄積しており、このデータをエリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)に取り込むだけで分析基盤を構築できる点は、現場の負担を抑えるうえで大きな意味を持つと感じました。
さらに、こうしたデータ活用は、単一店舗の販促にとどまらず、多店舗展開する企業の新規出店の検討や、全社的なマーケティング戦略の策定においても重要な基盤になりうると考えます。その意味で、エリアマーケティングプラットフォーム(DEECH)は個別施策を効率化するツールにとどまらず、データ駆動型経営の基盤になるものだと思います。
一般社団法人 日本フィットネス産業協会(FIA) https://fia.or.jp/




